大麦の作り方

大麦の収穫

投稿日:2019年7月14日 更新日:

麦は花が咲き、それが枯れてから徐々に種子が育ち食用となる部分が大きくなっていきます。

米のように種子が大きく育つことで稲穂が垂れ下がることはありませんが、それでも肉眼で分かるほど大きく実る様子を確認することができます。6月、穂が出てから40日ほどたつと収穫できます。

収穫開始の目安

穂が出てから毎日の平均気温を足していった合計が750℃を超える時が目安です。

穂が出てからおおよそ40~42日くらいです。

青い穂だった大麦が、穂軸や茎葉すべてが完全に黄金色に変わっていること。

乾燥して大麦の粒の水分量が25~30%以下になっていること。

粒を爪で押した時、弾力がなく、硬くなっていること。

上記のようなことが外観からの収穫の目安となります。

収穫に適した期間

種まきと同様に、収穫も実施するタイミングがとても大切です。

収穫が早すぎると空洞麦(実が入っていない麦)が発生します。

収穫が遅いと稈(くき)が折れたり、穂が折れる率が高くなり、せっかくの麦の粒の損失が増えてしまいます。

また、日本はこの時期梅雨に入るので、せっかく乾燥させた大麦が雨に当たると穂の状態のままで発芽してしまう「穂発芽」という現象を起こしてしまいます。

こうなると品質も落ちてしまうので、美味しい大麦を収穫するためにはぎりぎりまで十分乾燥させ、雨に当たらないうちに収穫する必要があるのです。

収穫が近づく時期

麦は全国的に作られていますが、種まきっから収穫までの時期は産地の気候などによってかなり違います。

最も収穫までの時間が長くかかるのが、北海道で、逆に短い期間で作ることができるのが九州地方です。

麦の種類によっても収穫までにかかる時間は違いますが、基本的には平均気温が低いほどながくかかり、温暖であるほど短い期間で収穫することができます。

受粉が終わり、止め葉が出始めると、本格的に可食部の種子が育ち収穫の時期が近づきます。

この頃から麦の種子は本格的な成長期に入り、徐々に水分が失われて植物の種子らしくなっていきます。

麦畑の大きな特徴でもある、穂が黄金色に変色していくのもこの時期です。

麦は収穫タイミングが後の品質に大きく影響を与えるため、収穫時期はかなりの繁忙期となります。

現在では大型の専用コンバインで一気に収穫をしますが、それでも大農場では昼夜問わずの作業を強いられます。

麦は雨に弱い性質があるので、とくに降水量の多い地域の麦農場の収穫作業は困難だと言われています。

米と同様に収穫された麦は水分が多く、これを乾燥させる必要があります。

収穫したての麦は水分が30~35%ありますが、これを12%にまで水分を飛ばす作業が行われます。

まとめ

日本の食生活の変化と共に、麦を育てる農家は年々増加しています。

それとともに麦の農業研究が進み、とくに作物の品質に影響する収穫期には様々な技術が導入されています。

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